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2008年11月29日 (土)

車お宝話(107)日本初の公認チューニングカー・Ⅴ

      

運輸省公認の改造車両となるための書類作成だけでなく、もう一つ大事な
ことは、車のメカ的な要素が充分に魅力的で、満足の行くものでなければ
ならない・・・!

それは、既に「ハルトゲスカイライン」でスペックを発表してしまっている
以上は、それを超えるスペックでなければ、もったいない・・・

何故なら、運輸省と自動車メーカー両方の公認を取り付けた、日本で最初
の改造車両を、オリジナルブランドの「トミーカイラ・M30」として発表
できる、大きなチャンスなのだ・・・

だけどこの当時は、自動車メーカーが造った車を改造などしようものなら、
クレームなど、一切受け付けてくれない時代だったのだから・・・

そんな時代だからこそ、運輸省と自動車メーカー、両方の公認を取り付けて、
最高出力や最高速度を変更することは、大きなインパクトを与え、話題性も
充分に含んでいると云える・・・

だからこのチャンスに、何としても「ハルトゲスカイライン」のスペックを
超えなければ、もったいないこと、この上ない・・・!

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ここに、最終的に発表した初代「トミーカイラM30」のカタログがある・・・
その中から、少し歌い文句を紹介しよう・・・

この時代に僕たちが何を考え、何をしたのかを、20年を経た今、考えて
見るのも興味深く、面白いと思うからだ・・・!

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TUNED SKYLINE TOMMY KAIRA M30/3000CC、直列6気筒DOHC、最高出力240PS、
トルク30mkgの実力が、街に出る。・・・・・これがトミーカイラM30だ。

   「クルマ好きをうならせるチューンド・カーが欲しい」

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自動車を単なる移動手段の道具としてだけ、とらえるのではなく、”自動車
はオーナーの生き様を表現する重要なアイテムである”、というところから
我々の自動車づくりはスタートした。

そこに大手自動車メーカーでは造り得ない個性的な自動車、「チューンドカー」
がクローズアップされてくる。

誰にでも好かれる自動車から、ごく少数の人達にだけ好かれる自動車づくり。
このために我々は、まず素材選びからスタートした。

ベースとなる車両を何にするのか?白羽の矢を立てたのは、あのスカイライン
だった。自動車の原点ともいえる、FR(フロントエンジン・リアドライブ)
でNA(ノーマル・アスピレーションエンジン)であること。

また、Rのエンブレムのもとに、かつてサーキットで活躍したスカイラインに、
新たな冠を与えたいと、考えたのである。

そして何より”乗せられるクルマではなく、乗って楽しいクルマであること”
が重要だった。目の醒めるような走りとスタイリングで、本当のクルマ好きを
うならせたい。

我々の開発のスタートは、そんなシンプルなところから始まっている。

   「それはエンジンから始まった。日産自動車の協力を受けて、
    部品の安定供給を実現。    3000CC、直列6気筒DOHC」

今回、我々が発表する『トミーカイラM30』が、これまでの俗にいうチュー
ニングカーと決定的に異なるのは、ベースとなる車両をはじめ、各種パーツの
供給が、日産自動車の協力のもとに、保障されているところにある。

違法改造はやらない。アフターサービスを保証する。という基本的な点は勿論
のこと、最大の開発コンセプトに「安全性の追求」を挙げ、それをクリアして
いることで、社会的責任の大きいメーカーの協力を得られた、といえるだろう。

より安全で快適にドライブしていただくために、エンジン出力をアップ。
ただし、いたずらにエンジン出力のみを上昇させるのが目的ではないので、
よりドライバーの感覚に忠実に反応を示す”ノーマルアスピレーション”
(過給器などの補助機器は不採用)エンジンとし、排気量を増やして、
DOHC化している。

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さらにパワーとサスペンション・シャーシー性能を、バランス良く向上させる

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ことによって基本性能をさらにアップさせることに成功した・・・・・
・・・『トミーカイラM30』。

我々のこうした真面目な取り組みが、今回日産自動車の協賛を得ての、正式な
届け出というカタチとなって表われている。

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(注・この当時の運輸省の判断は認可ではなく、「届け出」が正式な見解)

僕も久々に読んで見たんだが、今読んでも結構まともで、ホントこれしかない
よな~と思ってしまったが、今読んでいる人はどう思うのかな~・・?!と。

もう一つ大事なことが含まれているのだが、最早お分かりだろう・・・・・
そう、ここでまた一見マイナスに見えることがプラスになったことだ・・・!

「ハルトゲスカイライン」の構想が、日産自動車の判断で闇に消えた事によって、
トミーカイラがデビュー出来たのだから、反対に感謝しなくては、と・・・。

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コメント

こんにちは!

いつも興味深く拝見させていただいております。

昭和62年にGTS-Rが限定発売され(限定800台)そのスペックから当時ホントに欲しかった車でした。

GTRの再来と言われていましたよね!他にこれといったライバルがいない当時、私もそう思っていました。

が、翌年M30がGTS-Rを凌ぐスペックでデビューしたのは衝撃的でした。その車体価格もホントに”衝撃的”でしたね!

”買えるわけない”

今までそんな車はなかったけど

当然、購入は諦めざるを得ませんでした。

その後M30のビデオとかが次々と発売され、興味は募る一方でした。

その後R32GTRがデビューするのですが、GTS-RやM30はとても稀少な車となりました。

・・・・20年を経て実車(M30)を乗ると・・・

今の車と比べると確かに足回りは古いですが、エンジンフィーリングやレスポンスはまだまだ楽しめる!
そんな車ですね!!

だけど、専用部品がもうない!!

大きな課題です!


投稿: R-Zファン | 2008年12月 2日 (火) 20時18分

そうでしたよね~!
GTS-Rが限定発売された後の話題性を、僕たちが担っていましたから・・・

「M30」の価格が高かったことは多少はご理解いただけたと思いますが、2つのエンジンを使って一台ですからもう大変でしたよ・・・!

感慨深いですよね~!
20年を経た実車に乗られているのですから・・・

永く乗ったことはないですが、ハッキリと音やレスポンスは記憶にあります。

当時「M30」がターゲットにした車は、BMWのM3
で、在庫車を売らないでいつも横にありましたしたから・・・

投稿: 富田義一 | 2008年12月 3日 (水) 15時27分

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