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2008年2月22日 (金)

 クルマお宝話(29)LeMans24HOUR

  

’80年代のルマンの思い出話に移ろうと思う!

F1も毎年のように「鈴鹿詣で」をしたから、まだまだ沢山の面白話は
あるのだが、またの機会に譲るとして!

今回はもっと以前より馴染みがあり、憧れていたルマンの話をしよう。

79年に童夢が始めてルマンに参加したとき、童夢チームの一員として
参加しルマンの素晴らしさと耐久レースの感動を知った!

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最初の年の童夢チームは、ルマンのサルテ・サーキットの近くに民家を
借りて合宿のような感じでチームの人がレーシングカーをメンテナンス
していたように記憶している。

そのほかにも食事係や雑用をする人がいて、ホントになごやかな雰囲気で
楽しかったし魅力があったと思う!

・・・だから毎年のようにチーム員として参加することに!

僕は仕事の都合上レースが始まるギリギリにしか「ルマン」に行けない。

だから日本からルマンに行く最終便として、レース部品を持って行くのが
僕の役目だ!・・・・・一度、重い重いデフを持って行ったことがある。

・・・面白い話を思い出した!

確か’81年か’82年の「アマダ」が童夢のスポンサーの時だと思う
のだが、このときはレース部品ではなくイベント用の「ハッピ」を持って
来てほしいと、ルマンに居る林君(童夢社長)から電話が掛かって来た!

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・・・そう、祭のときに着るあの「ハッピ」だ。

「お安いご用!」と段ボールに入った「ハッピ」を車に積んで飛行場へ!
[行きはよいよい帰りは・・・」でチェックインする時は何の問題もない。

ところが「シャルルドゴール空港」で入国のとき問題が起きた!

入国手続きのカウンターで検閲官が荷物検査をするからダンボール箱を
開けろと言う!

麻薬でもあるまいし「はいはい、どうぞ!」と気楽な気持ちで箱を開けた
、ところがその検閲官が「ハッピ」を取り出してこれは何だ!と。

僕のカタコト以前の英語がいけないのか、それともフランス語以外は聞く
耳は持たないのか・・・・・「日本で祭りのときに着るキモノだ!」と。

同じ言葉を何十回もオームの如く一時間近く連呼したが、それでも通して
くれない・・・途方に暮れていたとき、やっと迎えの人が来てくれた!

以前にも書いたように、この頃は高島屋外国部の顧問をしていた時期で、
パリ高島屋で総支配人の千葉さんが迎えに来てくれることになっていた。

千葉さんは時間通りに迎えに来ていて、僕が出てくるのが余りに遅いから
手違いでもあったのだろうと特別に調べて、この始末が発覚したのだ!            

僕にとって「神様、仏様、地獄で仏か!」ほっとしたどころではない。
・・・・・・「出口の見えないトンネルの夢」から覚めた想いだった!

すぐに千葉さんがフランス語で一言、二言、検閲官に話し掛けた。
次の瞬間「富田さん、このハッピを検閲官に一枚あげてくれ」って言う!

聞けばこんな着物は見たことがないから、今後のために「サンプル」と
して検閲に寄付して欲しいとのこと!

なんと、一時間以上も掛った検閲が一瞬にして済んで無事に外へ。
あとで千葉さんが、よくあることで彼が個人的に欲しいのだろうと!

それにしても、今の空港と違い随分のんびりしていたものだ。

そのあとパリ高島屋に勤務していた卓也君(由良)のお姉さんも

誘って千葉さんに美味しい韓国焼肉をごちそうになった。

ところでこの「ハッピ」、サーキットで凄い人気で、他チームから高価な
ブルゾンと交換してと!・・・僕なんかアルピナのブルゾンと交換した。

そうそう、もうひとつ面白い話を思い出した!

いつのレースか記憶は薄いが童夢チームに豪華な日本食の弁当が届いた!

そこでタイミングピットのスタッフにその豪華な日本食を届けてやろうと
現地に多少は慣れている僕がレンタカーのシトロエンに乗って出かけた!

ルマンのレースは市街地を走るからコースが長い、だから中間地点に
タイミング・ピットを設けて、周回タイムやレーシングカーの状態を
メインピットに知らす重要な役割をしている!

もしこのタイミング・ピットがなければ、何かが起きた時メインピットの
作業が遅れることになり、この13㎞もの長いコースを又一周するロスが
生じるのだ!

タイミング・ピットは一般道路のミルサンヌのストレート・エンド、
アルナージュのコーナーを立ち上がったところにある。
(詳しいでしょう!実はたった今、林君に携帯でカンニングしました。)

だからサーキットの外へ出ることに!
ところがサーキットの周辺はとんでもない大渋滞で身動きがとれない!

大渋滞でトロトロしか進まない外周路を、助手席にお弁当だけを乗せて、
シトロエンの運転席から、前方に立っている警察官をぼんやり見ていたら
向こうの警察官も僕の方をじっと見ている気がする・・・・・ヤバイ!

とうとうその警察官の近くまで来た時、僕の顔を見ながら手まねきする!

すぐ側の広くなっている空地に誘導して、フランス語でなにやら話しかけ
てくる。

僕が日本人だから免許証を見せろということらしいが!

僕としては国際免許を持っていないので、ここは知らぬ存ぜぬの一点張り
で頑張るしかないと!

言葉が通じないのも手伝ってモタモタしていたら、いつの間にか白バイや
大勢の警察官が僕を取り巻き、その外を野次馬が円陣になって取り囲んで
いる・・・・・まったく大捕り物の様相だ。

それでなくてもサーキットの周りには暇な人が大勢歩いているのだから!
ほんとにオーバーでなく100人ぐらいの輪になっていた。

ここまで大ゴトになったら「警察に連れて行かれるだろうな~」・・・・
なんて考えていたら、突然日本語で「日本の免許証はありますか」って!

カタコトの日本語を話す警察官が出てきて聞く!
とっさに僕も「ありますよ」って・・・免許証を出して見せてしまった!
・・・・・万事休す!

その警察官が僕の顔を覗き込んで免許証の写真と見比べながらフランス語
でなにやら話している。

すると僕の免許証をを覗き込んでいた数人の警察官が、一斉に笑いだして
急になごやかな雰囲気になった!

僕が理解不明のまま唖然としていたら、一斉に野次馬さん達から拍手が
起きて「良かった、良かった」とでも言ってるのか、肩まで叩かれた!

いまだにハッキリとは分からないが、シトロエンを運転していた僕が子供
に見えたということらしい!

・そのとき僕は30半ばで、いくら僕が若く見えたとしても未成年とは!

でも、そのあと白バイ2台に先導されて渋滞の中をスイスイとタイミング
・ピットまで!

ルマンのレースで先導車付きで弁当を運んだのは僕ぐらいだろうな~!
                     
                                           (写真提供・童夢)

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