クルマお宝話(13) イタリアお宝さがしの旅III
イタリアのラストナイトは、彼のお気に入りのイタ飯屋さんに招待された。
ゆっくりディナーなどイタリアに来てはじめてだ。
毎日、日が暮れるまで走り回っているから大した食事など到底無理で、
その上、ヨーロッパは日が落ちるのが遅く、気が着けばいつも9時すぎ!
もっとも、クルマ大好き人間としては嬉しくて走り回っているのだから、
食事より大事なことには違いない。
彼の忠告に沿って少しオシャレをして出かけたが、
気をつかいながらの食事は多少嫌だなと案じていた。
だけど店の前に着いてホッとした!
近所のレストランといった店構えで、中に入って、もっと安心した。
ほとんどが大家族連れで、小学生ぐらいの子供も結構座っている。
だけどみんなフォーマルなオシャレをしていて、
その子供までがネクタイをきちんと締めて、しゃんとしている。
まるで子供が魔法で大人になったみたいだ!
「富田さん、クルマも結構買い付け出来たし良かったね~!」
「明日はいよいよアウトバーンで西ドイツに入るからね!」
「乾杯しよう」・・・「カンパーイ!」
飲み慣れていない赤ワインがやけに旨かった!
彼の奥さんはイタリア人だし、子供もイタリア人に見える。
日本人だけどイタリアンになりきっている彼と話していると、
イタリア人と話しているようで嬉しくなる。
得した気分だ!
だってイタリア語が話せなくてもいいんだから!
お店に慣れてきたころ、ふと気がついた!
子供と大人が違和感なく渾然一体となって楽しく食事をしている。
日本では見覚えのない光景だ!何が違うのだろう。
大人が子供の守をしていない、おとな同士、こども同士って感じで、
別々に盛り上がっていながら一体感がある!
たぶんそれはフォーマルな服装のせいだろう!
正装をしたときは子供でもマナーが必要と教えているのだろう。
だから子供ながらに人格をもっていて、紳士、淑女になっているのだ。
楽しく生活をエンジョイする方法を彼らは良く知っていると感心した。
そんなイタリアが大好きになり足を伸ばして度々行くことになる!
翌朝早くに、彼が迎えに来てくれた。
いよいよ西ドイツまで長距離ドライブだ!
「ミュンヘンまで綺麗な景色をえらんで走るルートにしたから、
結構時間がかかると思うよ!」と楽しそうに言う。
僕が嬉しそうな顔で「念願のアウトバーンを走れるね!」って言ったら、
「うん、ミュンヘンに入る途中からね!」って言ったと記憶している。
ミラノからモンツァを経てスイスアルプスでインスブルックに入り、
オーストリアからミュンヘンにアウトバーンで入るルートだったと思うが、
なにせ35年も昔の記憶だからちょっと怪しいかも!
いま思えば初めてのイタリアなのに、どうして観光をしなかったのか?
多分そんなことなどまったく頭に浮かばなかったのだろう。
頭の中は、ディーノと、ミウラと、アウトバーンしかなかったのだ!
その頃の僕は、クルマ以外にはまったく興味がなかったが、
その後、何回もイタリアに足を伸ばして、たっぷりと観光した。
とくに好きで何回も見た「ローマの休日」の映画のシーンは、
ほとんど見て周った。
僕にとって、この映画の主役はなんといってもフィアット500Bトポリーノ
とベスパのスクーターである。
このクルマでなければ、王女との身分違いの表現も味も違っていただろう!

それにしても見る映画はほとんどがクルマ絡みで、
映画に出てきたクルマのほとんどは手に入れたと思う。
少し横道に反れるが、思い出の映画話しをしてみよう!
このオードリーの映画では「いつも二人で」が強烈に印象に残っている。
建築家の夫が成功して行く過程での夫婦の心理描写を、
過去と現在を交差させるシーンに手法としてクルマを上手く使っている。
若いころに夫婦が乗っているのはMG・TDで、オードリーはジーンズ姿!
成功してから乗っているのが白のメルセデス280SLで当時話題になった
大胆なファッションでオードリーが助手席に!

トライアンフTR4も出ていたと思うが違うかも?
そのTR4ならジャンポール・ベルモンドの「黄金の男」しかないね~!
トライアンフTR4がUターンして行くシーンを強烈に記憶している!
スティーブ・マックィーンなら沢山あるけど、やっぱり「ブリット」しかない。
あの映画の出演車はみんな手に入れた!
マスタングGT390ファストバック、440マグナム・ダッジチャージャー!
それと大好きなポルシェ356カブリオレのイエローが出ていた。
マスタングは、憧れのシェルビーGT500のブルーメタリック!
こいつの加速は凄かった、今乗ってもきっと凄いのだろう!
ダッジチャージャーはもっと凄い、ホットロッドみたいな奴!
スーパーチャージャーむき出しで、アクセルだけで曲がるクルマだった。

この映画をみて刺激され、手に入れたポルシェ356カブリオレは
お宝話し(4)に出ている赤いポルシェだ!
この他にも「ミニミニ大作戦」のミニクーパーなど沢山あるけど、
ラストにもうひとつだけ紹介したい映画がある。
アランドロンとシドニーロームが初共演した「個人生活」だ!
若き政治家とトップモデルの不倫の愛が、フランスを舞台に!
当時のフランス車といえば何といってもシトロエンDSだろう。
忙しい若手政治家が運転手付きのシトロエンDSのリムジンから、
自動車電話を彼女の部屋に何回も入れるが間にあわず・・・・・!
この映画でシトロエンDSと自動車電話が本気で欲しくなった。
映画を見た日から憑かれた様にシトロエンDS21パラスを探して、
とうとう四国から新車のようなDS21パラスを手に入れた。


話しを戻そう!
彼のBMWでアルプスを越えてアウトバーンで西ドイツへ!
ミュンヘンで一泊して、フランクフルトから無事に帰国した。
念願のアウトバーンも走れたし、欲しいクルマも手に入れたし、
最高のお宝さがしの旅だった。
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コメント
はじめまして富田様、パンテラを探してて偶然辿り着きました。
私も自動車業界に居まして、富田様の事は昔から憧れの存在
でした。
そんな富田様のお話(特にスーパーカー関係や会社を興した話など)
を興味深く読ませていただきました。
さて、現在古いマッスルカーの魅力にどっぷり漬かってるのですが、
件のチャージャーは凄いですね。スーパーチャージャーではなく、
トンネルラムのインテークにキャブレターを二機掛けの様ですが、
それよりもその下のエンジン、プラグキャップが真ん中なので
これはヘミじゃないですか?そんな昔の京都にヘミチャージャーが
居たなんて驚きです。さぞや凄い加速でしたでしょうね。
こちらは米軍基地が多いので(神奈川です)その手の車は
居た事と思いますが(’77年生まれなので当時の話は体験出来ず)
ヘミはなかなか居なかった事だと思いますし、ましてや京都で。
色々と驚きました次第です。
これからも楽しく拝見させていただきますので頑張って下さいませ。
投稿: レドラム | 2007年12月31日 (月) 19時44分
ど~も返事おそくて!
僕も一時アメ車に凝りまして、今も好きですが!
ひょっとして愛甲石田の?
これからもよろしく!
投稿: 富田義一 | 2008年1月 8日 (火) 15時02分